インターネット関連のニュースや新聞記事はもちろん、テレビCMなどでも「クラウド」という言葉を耳にすることが多くなりました。みなさんは「クラウド」と聞いて何をイメージされるでしょうか?「インターネットで何かやることでしょ…?」とか、何となくのイメージはあっても、実はちゃんと説明できなかったりしませんか。

今回は、その「クラウド」が意味するものや私たちのくらしとの関係について、NTTコミュニケーションズのクラウドシステムの企画・開発を担当するエンジニアのお二人にやさしく解説してもらいました。

実はこの「クラウド」、もはや私たちの生活と切り離せないものになっています。知れば知るほどその身近さにビックリされるのではないでしょうか。

NTTコミュニケーションズが運営!クラウド・オンラインストレージの「マイポケット」

NTTコミュニケーションズ株式会社 マイポケットサービス企画開発 桝田 吉寛(マスダ ヨシヒロ)主査、NTTコミュニケーションズ株式会社 マイポケットサービス基盤開発 遠藤 雅和(エンドウマサカズ)主査

「クラウド」って「雲」だけど・・・
そもそもなぜ「雲」なの?

「クラウド」って「雲」だけど・・・そもそもなぜ「雲」なの?

—コンピューターの世界の話に、「雲」を意味する「クラウド」という言葉が使われているのはなぜですか?

桝田 「クラウド」とは、「クラウドコンピューティング」という言葉を略したものです。「雲のコンピューティング」と言われても、まだ分かりにくいと思うので、順にご説明しますね。

まず、なぜ「雲」という言葉になったのかには諸説あります。一つは、「コンピューター技術者たちが、図のうえで“ネットワーク”を示す時に雲の絵を使うことが多かったから」という説です。ではそもそもなぜ雲の絵なの、という話になってしまうんですがパソコンや携帯電話などの手元にある機器に比べて、それらがつながっている先が見えないという点が、地上からはその上を見ることができない「雲」のイメージと重なったのかもしれませんね。

―では「クラウドコンピューティング」とは何なのでしょう?

桝田 その前に「クラウドでない」コンピューティングとは何かというところから。これはデータやアプリケーションが、目の前のパソコンだけに入っている状態です。少し前まではそれが普通でしたよね。

例えば文章を作成するためには、入力したり編集するWordなどのアプリケーションがまずパソコンに入っていることが必要で、それを使って作成したデータもすべてそのパソコンの中に保存されていました。つまり目の前のパソコンの中だけで、データの作成から保存までが完結していたのです。

一方、「クラウドコンピューティング」では、データやアプリケーションの一部が目の前のパソコンの中にあるのではなく、ネットワークにつながった先、つまり「クラウド」上に存在しているのです。

従来のシステム データやアプリはパソコンの中だけ。クラウドコンピューティング データやアプリはクラウド上にある。

—データやアプリケーションがパソコンの中ではなく、ネットワークでつながった先にあるどこかに保存されている、と。でも正直、実感としてなかなかピンと来ません。私たちに馴染みのある具体的な例はありますか?

桝田 「OCNメール」や「gmail」などの、WEBメールサービスがわかりやすいと思います。みなさんがこうしたサービスを使いはじめたときはどうでしたか。最初にユーザー名やパスワードの登録をするだけで、メールのアプリケーションをパソコンにインストールしたり、メールを保存するためのフォルダを作ったりという作業はなかったはずです。

これはパソコン上ではなく、クラウド上にメールを見たり送ったりする機能や、データの保管場所があるためです。だからこそ自分のパソコンでなにも用意しなくてもメールを使うことができるんですね。

—そう言われてみれば普段使っているWEBメールは、インターネットにつながっていない状態では見ることができませんね。

桝田 クラウド上にアプリケーションやデータがあることの一番のメリットは、どこからどんな機器で接続しても同じ機能が利用でき、同じデータが見られるということです。

メールの例でいえば、自宅のパソコンからでも、外出先でスマートフォンやタブレットを使ってでも、まったく同じように自分のメールをチェックしたり送ったりすることができるということです。

同じメールをパソコンやスマホなど、さまざまな端末から操作できる。

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スマホの普及に伴って、さらに進む
さまざまなサービスのクラウド化

—今まで意識していないところでも、クラウドの恩恵を受けていたことがわかりました。このクラウド、いつ頃から登場したのでしょう?

遠藤 クラウドを活用したさまざまなサービスが急速に発展してきたのは、ここ10年のことですね。理由の一つは、「ネットワークの通信速度が速くなった」ことです。クラウド上で活用するデータの通り道がネットワークですが、そのスピードがある程度速くなければ、サクサク快適に使うことができません。光回線などのブロードバンド、携帯電話の回線として馴染みがある3G・LTEといった高速無線通信、さらにWi-Fi技術の進歩によって、この速度問題がほぼ解決したということが、クラウド普及の背景にあるといえます。通信速度が速くなると、ひと昔前は送れなかったような容量の重いデータもやりとりしやすくなりますし。

—たしかに以前は屋外で動画を観ようとしても難しかったですが、最近ではスマホで快適に観ることができますね。動画と言えばYouTubeもクラウド上でのサービスですね。

NTTコミュニケーションズの遠藤雅和主査がクラウドを説明している様子。

遠藤 その通りです。今ではパソコンなどの端末に動画を保存しなくても、何百万、何千万もの動画をどこでも好きなときに見ることができるようになりました。これもクラウドによって実現しているサービスの代表例です。

—スマホがこれだけ普及している今、意識するしないに関わらず、ほとんどの人がクラウドサービスを利用しているんですね。

遠藤 はい。スマホの普及によって、誰もがいつでもどこでもインターネットにアクセスできるようになったことが大きいです。スマホにデータやアプリケーション自体を入れていなくても、ネットにつなげさえすれば地図を見たり、電車の時刻を調べたりと、さまざまなことができるようになりました。

「データやアプリケーションがいつでもネットワーク上にある」というクラウドのメリットは、「サービスを利用する時間と場所の制約から自由になる」ことなんです。スマホによって、そのメリットを誰もが知ることになったのは間違いありませんね。

—これから先、どんな新しいサービスが実現しそうですか?

NTTコミュニケーションズの桝田吉寛主査がクラウドを説明している様子。

桝田 最近では、家電製品がクラウドにつながりはじめています。将来的には、例えば冷蔵庫の中にあるものを自動認識して、クラウド経由でスマホに買い物リストが送られて来る…といった活用も普通になるかもしれません。

今のはほんの一例ですが、クラウドとスマホが互いに発展することで、初めて目にするようなサービスがたくさん登場してくると思います。みなさんが今「こんなことできたらいいな」と思っていることが、クラウドの技術によって実現されていく可能性は高いと思いますよ!

クラウドを使うことで様々なデータが保存できることを示したイラスト。

いかがでしたでしょうか。

「クラウド」が、インターネット関連サービスの多くで活用されていること。そして、みなさんも毎日の生活で普通にクラウドに接していることが改めて実感いただけたかと思います。もはや社会にとってクラウドは必要不可欠な情報インフラになっているんですね。

NTTコミュニケーションズがご提供する、オンラインストレージサービス「マイポケット」もクラウドサービスの代表的な一例。当連載の第二回では、マイポケットに関する“深い話”をお伝えしていきます。ぜひご覧ください。

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