SNSでは動画の投稿が流行っていますね。一般の方の作品の中にも、話題になるものがたくさんあります。あなたは面白い動画を作成してみたいと思ったことはありませんか?最近はスマートフォンとアプリさえあれば、簡単に動画が編集できます。気軽にチャレンジしてみましょう!
今回は、最新のネット動画に詳しい鶴野充茂さんに、最近の動画の使われ方や、編集するのにおすすめのアプリ、そして、魅力的な動画についてお伺いしました。日本だけでなく海外のネット動画を毎日数十本以上チェックし、するどい視点で分析する鶴野さん。日経ビジネスオンラインで『金曜動画ショー』というコラムを、現在も人気連載中です。ご自身もいろんな動画を撮影して投稿しています。
動画は情報量が多いから
分かりやすくて、伝わりやすい。
動画投稿が流行っている理由は、“スマホの普及”と“編集の簡単さ”と鶴野さんはおっしゃいます。「スマートフォンなら撮影も簡単だし、アップロードもパソコンより面倒くささがありません。動画を編集する人が増えているので、アプリもどんどん進化して編集も簡単になっています。それにSNSでつながっている誰かが動画を投稿していると、自分もやってみようという気になるし」
「最近は、WEB上でも動画での説明が増えています。たとえば、電気製品の解説や操作方法など。動画は文字より圧倒的に情報量が多いですし、見る方にとっても長い文章を読むより動画を見た方がわかりやすいケースがたくさんあります」
個人で情報を発信するケースでも、動画を撮る方が文章を書くよりずっと簡単だとおっしゃいます。
「文章を書くのと動画を撮るのとでは、作成時間も圧倒的に動画の方が早い。動画なら、録画のスイッチを押して、話して、止めるだけ。後はアップロードすればいいのだから、話すのが得意な人であれば、動画での情報発信が向いています。もちろん、その情報が見る方にとって読むよりわかりやすいということも大切です」
では、どれくらい簡単につくれてしまうのでしょうか。実際に、鶴野さんの普段使っている編集アプリを教えてもらいましょう。
イントロを効果的に演出したり、
テロップで動画のタイトルをいれるためのアプリ。
鶴野さんが普段よく使う編集アプリは、「iMovie」、「Adobe Premiere Clip」、「Intro Designer」の3つ。この3つのそれぞれの特長を活用することで、より簡単に動画を演出することができるのです。
鶴野さんの基本的な編集スタイルは、動画の最初に入れるイントロのパーツを「Intro Designer」で、各シーンの前などに挿入するタイトルのパーツを「Adobe Premiere Clip」で作成します。そして、「iMovie」を使って各シーンと先に作成したイントロやタイトルとをつなげたり、BGMを入れたりして、一つの動画に仕上げていきます。
●「Intro Designer」<イントロ作成>
プロがデザインしたイントロ動画のテンプレートが6種類あります(無料のLITE版の場合)。作りたい動画のイメージに合ったテンプレートを選び、テンプレート動画の中の文字や写真を入れ変えて、オリジナルのイントロをつくることができます。デザイン性が高いイントロは、見る人をぐっと惹きつけます。
●「Adobe Premiere Clip」<タイトル作成>
タイトル作成の機能を使って、各シーン等の前にいれるタイトル動画を作成します。単色の背景に文字をいれたシンプルなものです。シーンとシーンの間にタイトルが入れば、見る人にも内容がよりわかりやすく伝わりますね。
●「iMovie」<編集>
シーンの長さを調整したり、各シーンとイントロやタイトルをつなぎ合わせたり、また、BGMや動画内に文字を挿入するといった基本的な編集が可能です。バージョン2.1からは、部分的に再生スピードを変えたり、フリーズさせたりするといった効果も使えるようになりました。
「今、編集アプリは調べると本当に“びっくりするほど”いっぱいあります。だから、こんな風に見せたいなと思ったら、それに合うものを探してみると何か見つかります。撮ったものを早回しにしたり、スローにしたり。こうすると面白いかなと思うことをどんどんやってみるのがおすすめです」
百戦錬磨の鶴野さんからのアドバイスです。
「いいね」をたくさん集めたいなら、
見せたい人を思い浮かべてつくろう!
さて、動画を撮影して編集もした、そしてSNSに投稿したら…、やっぱり気になるのは「どれくらい“いいね”が集まるか」ですね。では、鶴野さんが考える“いいね”が集まりやすい、魅力的な動画とは、どんなものなのでしょうか。
「動画の目的や長さによっても基準は変わると思いますが、一般的によい動画というなら、たくさんの人を惹きつけて“見たい”と思わせ、実際見た後に共感してもらえるようなものだと思います。ただし、みんなに好かれようと意識してつくる必要はありません。特定の誰かを思い浮かべて、その人を喜ばせるには、驚かせるにはと考えてつくったものの方が、結果的にたくさんの人に見てもらえる動画になることはよくあります」
つまり、自分が誰に動画を見せたいのかを意識するのがポイントということ。
「ネット動画は、本音の世界。きれいにつくろうとか、着飾る必要はないと思います。構えず、身近なものから始めるといいですよ。むしろ、テレビやマスコミに出てこないものを撮った方が面白いですね。たとえば、最初は自分がすごく好きなものや、こだわっているものを素材にすることをおすすめします」
「今は、写真でもそうですが、みんな何十枚も撮影した中から、いちばんいいものを選んでSNSに投稿しています。また、インターネットは、ものすごくたくさんある情報の中から厳選されたものが注目される媒体。動画も同じです。たくさんつくった中から、よりすぐったものを投稿するのがいいと思いますよ」
いきなり人を惹きつけるような良い動画はできないので、たくさん作って、自分が良いと思うものを選ぶことが大切なのですね。
いかがでしょうか。自分も動画を作ってみようかなと意欲がわいてきませんか?たとえば、仲間とのバーベキューや旅行、運動会や入学式などイベント、もしかすると出張のレポートなども、視覚的に伝えるのが効果的な場合には動画で作成してみると面白いかもしれません。
おすすめは、スマートフォンで撮影。
データ保存はクラウド、編集はタブレットで。
さて、こんな風にいろんな編集方法をみてきましたが、鶴野さんは普段どんなスタイルで編集しているのでしょうか。
「まずスマートフォンで撮影した後、一旦データをクラウドに保存します。そして、あらためてタブレットにデータをダウンロードしてから編集します。クラウドを利用すればデータ移行は簡単だし、やっぱり編集は画面が大きい方がやりやすいから」と、編集作業はタブレット派です。もちろん、PCでもOKですね。
鶴野さんのように、動画データをクラウドに保存するなら、128GBと大容量のマイポケットがおすすめです!撮影した動画をその場でマイポケットにアップすれば、スマートフォンの容量を気にせずどんどん撮影ができます。撮影した動画は、スマートフォンでもタブレットやPCでも、自分が編集しやすいツールにダウンロードができるので、さらに便利。
着飾らず、あなたの好きなもの、こだわりのものを、見せたい“あの人”に喜んでもらえるように。そんな気持ちで、気軽に動画をつくってみませんか。