いよいよ、親子で待ちに待った小学校の入学式。真新しいランドセルを背負って、桜の木をバックにすてきな記念写真を…と計画しているパパ・ママも多いのでは?でも、いざ当日を迎えるとバタバタしてしまい、ありきたりなカットになってしまったり、イマイチな表情になってしまったり……。中には「バタバタして一枚も写真を残せなかった」なんていう経験談も。
実は、撮影の時間配分やちょっとしたひと工夫で、入学式当日に焦ることなく、デジカメやスマホですてきな記念写真が撮れるようになるんです。そこで今回はプロのカメラマンの方にうかがって、入学式をお子さまと一緒に楽しみながら、思い出になる写真の撮影方法をまとめてみました。
まずは、親子でリラックス!
はじめての制服やよそいきのお洋服、真新しいランドセル、新しい場所にいく楽しみと不安……実は、子どもたちも朝からドキドキしています。「今日は晴れの日!」と気合いを入れすぎて、パパもママも焦ってしまいがちですが、少し落ち着きましょう。親の緊張が子どもにも伝わってしまい、元気をなくしてしまったり、逆にはしゃぎまわったりする原因に。そうならないためにも、まずは親子で深呼吸。いつものように手をつないで、小学校に行く楽しみをお話ししたりして、ゆったりとした気持ちになることを心がけましょう。向かい合って座ってお話ししたり、手をつないで玄関を出たり。そんな一コマも残しておくと、いい記念になりますよ。
おじいちゃんやおばあちゃんにも見せたいランドセル姿。正面から撮ると肩ベルトしか写りませんが、斜めから撮ればランドセルを背負った姿を写すことができます。小さな体とまだ大きく感じられるランドセルとの対比は、この時期ならではのいい記念です。撮影するママもパパも、「かっこいいよ!」「とてもかわいいね」と語りかけながらカメラを構えるようにすれば、お子さまの緊張も和らぎます。
登校途中は、撮影スポットの「下見」だけに。
登校途中の道でも、きっと花々が咲きほころんでいることでしょう。その前で写真を撮りたい気持ちになるかもしれませんが、学校に着くまではあまり撮影に時間を使わないことをおススメします。なぜなら、学校に到着する時間がギリギリだと、定番の撮影場所である入学式の看板前が混んでいたりで、撮影のタイミングを失いがちだからです。通学路での撮影は帰りにゆっくり行うことにして、どのポイントで撮影するかを下見しながら向かいましょう。これからお子さまが毎日通ることになる道を一緒に歩いて、目印を確認したり、交通ルールで気をつけるポイントなどをお話ししながら歩くのもいいですね。
学校でのお決まりショットも、ひと工夫。
少し早めに学校に着いたら、まずは入学式の看板前へ。どのご家族も記念写真として押さえたい場所なので、早めに押さえておくと焦らずにすみます。ポイントは立ち位置。撮影される人は看板の前に立ってしまいがちですが、“入学式”の文字が隠れてしまって、後日何の写真かよくわからなくなった……という失敗談もよく聞かれます。撮影する人がファインダーを覗きながら、立つ位置を指示してあげるとよいでしょう。もし家族全員で写りたいなら、「よければ撮りましょうか?」と近くのご家族にひと声かけて、互いに撮影し合うというのもおススメです。入学式の家族写真がきっかけで、家族ぐるみのお友達になれたら、こんなにすてきな記念はないですよね。
校舎を背景にした記念写真のポイントは、校舎から離れた場所で撮影をすること。校舎に近い場所で撮影してしまうと、建物の全景が入らず、壁だけが写ってしまいます。校舎から離れた場所に立って撮影することで、建物全体を背景に入れることができますよ。
式典中の撮影は学校側に要確認
学校内では写真撮影NGのケースもあるため、どうしても式の様子を撮影したいなら事前に学校に確認しておくとよいでしょう。とはいえ、入学式は写真を撮るためのイベントではなく、子どもの入学を見届けるための大切な時間。写真にこだわらず、その時間を心にきざむことも忘れないでおきたいものです。
帰り道は、ゆったりとした気分で撮影を。
入学式の後は、校庭に咲く桜の木の近くや、下見でピックアップした場所で、ゆったりと撮影を楽しみましょう。桜の花を背景にした写真を撮るのなら、カメラをぐっと下から構え、桜を見上げるように撮影すれば、青空と花びらとのコントラストがとても美しい一枚になるはず。また、階段や坂道などの高低差を利用して、手前に桜の枝を入れると、薄紅の花びらがぼけた印象的なカットを撮ることができます。
同じ幼稚園や保育園のお友達と出会ったり、とにかくうれしくてはしゃいでしまったりして、狙い通りのカットが撮れないことも多々ある入学式ですが、気にすることはありません。例えば、式が終わるやいなやお友達と遊び始めた様子や、どろんこになってしまった真新しいローファー、カメラを構える間に走り去ってしまった後ぽつんと残された入学式の看板、まだ使っていないピカピカの文房具……モノを撮るだけでも、「あのとき、やんちゃだったなぁ」なんて、いい記念になりますよ。思い通りにはならない撮影も楽しみながら、ありのままの新一年生の姿を残してあげましょう。後から見返してクスリと笑えるような、すてきな思い出になるはずです。
子どものカットは「低めの目線」が鉄則!
でも、逆光になってしまう場合は?
子どもを撮影するときは膝をついたり、かがんだりして、レンズがお子さまの腰の高さくらいになるようにして撮影しましょう。そうすれば子どもの目線と同じくらいの高さから撮影できるため、よりいい表情を押さえられるようになります。また、さらに低い位置から見上げるように撮影することで、背景にごちゃごちゃとモノが写りにくくなるため、写真の仕上がりもすっきりとした印象に!
ただし、見上げるカットのときに気をつけたいのが逆光。背景が明るすぎると、逆に子どもの顔が真っ黒になってしまうことも。スマホなら、明るく見せたい部分をタップすれば、その部分に合わせて明るさが自動調整されるので、とても便利です。
子どもの自然な表情を引き出せるのは、ご両親だけ!子どもと一緒に、新しいことを始めるワクワクを心から楽しんで、すてきな写真を残してあげてくださいね。